独身の方が増加している理由とは?独身のリスクとその回避方法!

公開日: 2021年10月04日

更新日: 2022年04月13日

  • くらし全般

近年、一生を独身で過ごすという人が増えてきました。
ここでは、なぜ独身の方が増えたのか、その理由を解説します。

独身での生活にはメリットもありますが、リスクにも目を向けなくてはなりません。
独身の方に特有のリスクにはどのようなものがあるのかという点も、くわしく見ていきましょう。
また、そのリスクを回避していきいきと生活するために、何が必要なのかも解説します。

独身者の増加の推移

生涯未婚率とは、日本政府の統計で使われている用語で、50歳の時点で未婚の人が人口の中にどれくらいいるかを表す割合です。
50歳以上で初めて結婚する人は少ないと考えて、「生涯未婚」という言葉が使われています。
ただし、当然ながら何歳でも結婚はできるので、生涯未婚率の代わりに50歳時未婚率という言葉も使われるようになってきました。
このような50歳時点で未婚の人の割合は、年々増え続けています。
平成30年度版少子化社会対策白書によると、2015年の50歳時未婚率は男性で23.4%、女性で14.1%。
また、この割合は20年前の1995年以降、急激に上昇しており、今後も増えていくと予測されているのです。
つまり、今後も一生結婚はしないという人がさらに多くなっていくと考えられます。

独身の方が増加している理由

経済的に厳しいため

結婚をすることを避ける理由の一つとして、経済的な厳しさがあると考えられます。
結婚する際はある程度の経済的なゆとりが必要なため、したくてもできない人もいるのです。

近年、日本では非正規雇用者が増加し、また従来のように終身雇用が保証されているとは限りません。
そのため、安定した給料が貰える人と、そうでない人の所得格差が広がり続けているのです。
このような状況下で、「収入が少ないから結婚は難しい」と感じる人が増加しているのではないでしょうか。

仕事に打ち込んでいるため

結婚したくないという理由には、仕事と結婚生活の両立の難しさもあげられます。
仕事に大きなやりがいを感じており、熱中して取り組みたいと考える人は、家庭生活が仕事の邪魔になることもあるのです。
特に最近では、女性も男性と同じように働くことが当然とされるようになり、仕事に打ち込むことに生きがいを感じている人もいます。
女性の場合、結婚・出産によってキャリアが中断されることも多く、「それなら結婚しないほうが良い」と思っている人も多いのです。
残業や出張、転勤もいとわずバリバリと働く人の中には、家族にペースを合わせなくてはいけない結婚生活を煩わしく感じる人もいます。

結婚意欲がないため

最近は、世の中が便利になったことで、結婚する意欲を持てないという人もいるかもしれません。
一人で暮らしていても何の不自由もないので、結婚する理由がないと感じるのです。
以前は、家事を担ってくれる主婦がいないと生活できないし、女性一人では男手が欲しい時もありました。
しかし今は、食事なら外食で済ませられますし、便利な家電製品やサービスもあるので、一人の生活には何の問題もありません。

逆に、結婚すると自分の時間が無くなる、趣味にお金をかけられなくなると感じてしまう人もいるでしょう。
他人と一緒に暮らすのがストレスと感じる人もいます。
このような人にとっては、結婚はデメリットだらけと感じられるかもしれませんね。

子育て費用が重いため

一般的に、結婚をすると子供を持つことが期待されますが、育児コストの負担はかなり重いものです。
このことが結婚へのハードルを上げている可能性もあるでしょう。
勤労者所得が伸び悩む一方で、教育費は上昇を続けているといわれます。
文部科学省の学校基本統計によると、2019年に普通科高校から大学に進学した子供の割合は63.9%。 各種学校への入学も含めると、進学率は85%を超えます。
入学金や学費、一人暮らしをする場合は生活費が必要なほか、大学に入るためには予備校・塾の学費もかかる可能性があるのです。
このような負担の重さを考え、結婚をためらう人もいるというわけです。

独身の方の抱えるリスク

介護をめぐるリスク

独身の方が高齢期に差し掛かった時、心配になるのは介護の問題です。
一人暮らしで病気や要介護状態に陥った場合、介護をしてくれる家族がいないことが、本人にとって大きな障壁となりえます。
高齢になると誰でも身体が思うように動かなくなるし、認知症になることもあるでしょう。
不自由な身体で食事の準備や入浴をするのは、大変なことです。
最近では介護保険があるため、ある程度の負担金を払えば介護を受けられるかもしれません。
しかし、すべてを介護従事者にお願いしようとすると、かなりの金銭的な負担が生じます。
場合によっては、一人で暮らすことが難しくなり、老人ホームや介護施設に入所しなくてはならないこともあるでしょう。
その時には、入居のために多額の一時金が必要となったり、月々の利用料の負担が重くなることも考えておく必要があります。

貧困のリスク

独身の方で心配なのは、失業や病気で働けなくなった時のことです。
家族がいない人の場合、一つ間違えると貧困に陥りやすくなります。

例えば、結婚していれば配偶者が働くことで家計を支えることも可能でしょう。しかし、独身の人はそれができません。
仕事がなくなれば収入が途絶え、その時、貯蓄がなければ生活できなくなってしまいます。
若いうちは親を頼りにできるかもしれませんが、親が亡くなった後は自分一人で生計を立てる必要があるのです。
家族がいないというのは気楽なことではありますが、その一方で転落の危険性もないとはいえません。
人生には何が起こるかわからないので、結婚というセーフティネットがないのは心細いと感じる人もいるでしょう。

社会的孤立のリスク

家族やコミュニティとの接触がほぼ無い状態のことを、「社会的孤立」といいます。
独身者はこのような孤立に陥る可能性がありますが、それによって健康に様々な問題が起こる危険性も考えられます。
孤立・孤独は、冠動脈疾患や脳卒中の発症を増やすといわれています。

また、ガンの死亡率や認知症との関連も指摘されているのです。
東京都の健康長寿医療センター研究所は、2008年から2014年にかけて、社会的孤立と高齢者の死亡率の関係を調査しています。
その結果、社会的孤立と閉じこもり傾向が重なると、健康な高齢者でも6年後の死亡率が2.2倍になるということがわかりました。
人と関わりを持たず、自宅に閉じこもることには、このような危険があるということを気に留めておく必要があるでしょう。

将来的なリスク

独身の方の場合、今は問題なくても、将来的には経済面でのトラブルに見舞われるリスクがないとはいえません。
老後の生活を考えると、生活費が足りなくなって困るということも起こりえます。
もし配偶者がいれば、お互いに少しずつ働いて生活費を補うことができるかもしれません。
また、配偶者の年金分を合わせて生活することで、経済的に安定することもあります。
独身の場合はそうはいかず、生活費に不足があれば全額自分で補わなければなりません。
特に女性や非正規雇用の場合、給与水準が低く年金も少ない傾向にあり、老後の資金が十分かどうか不安になることもあるでしょう。
高齢になっても生活を安定させていけるか、独身の人は自分一人の責任として慎重に考えなくてはならないのです。

独身の方が充実した生活を送るために

趣味を見つける

独身の人が充実した生活を送るためには、長く続けられるような趣味を見つけることがおすすめです。
仕事ばかりではなく、自分の好きなことを見つければ、よりいきいきとした人生になるでしょう。
休みの日や夜の時間を一人で何もせずに過ごすのは、少し寂しいもの。 趣味がある人とない人とでは、人生の充実感が大きく変わってくるでしょう。

また、趣味を利用して人とのつながりを作っていくこともできます。
例えば、公民館やカルチャーセンターなどで行われている趣味のサークル、あるいはスポーツのチーム等に参加すれば、人と会ったり話をしたりする機会が増えますね。
同じような趣味を持つ仲間がいれば、わいわいと楽しく過ごせて、孤独感も和らぐのではないでしょうか。

貯蓄をしておく

独身のメリットは、自分の好きなものに好きなだけお金を使うことができるという点です。
しかし、だからと言って無計画にお金を使っていると、将来的に困ることになります。
独身の人の場合、老後には自分の貯蓄以外に頼れるところがありません。
しっかりと必要な資金をためておく必要があります。
老後に必要な資金がどのくらいになるか、一度きちんと把握しておきましょう。
もらえる退職金や年金額、老後に必要な生活費を計算しておくことが大切。
介護の問題や将来の住まいなども考えて、十分なお金を確保しましょう。
独身だからこそ、しっかりとしたお金の管理をする必要があります。

健康管理をする

独身の方は、意識して自分の健康管理をしましょう。自分の身体のことを一番気遣えるのは自分です。
食事のバランスや睡眠、適切な運動など、きちんと管理しましょう。
加えて、積極的に健康診断やがん検診を受けるようにすることです。

また、病気や事故がきっかけで入院や通院が必要になることもありえます。
その場合は、誰かに手伝ってもらうことが必要な場合もあるでしょう。
体調の悪い時に救急車を呼んでもらったり、入院の際の身元保証人になってもらったり。
友達や親戚など、いざという時に頼れる人を見つけておくことも必要です。

増加している独身の方がリスクを避けるには

一生独身で過ごすという人は、今後も増えていくと考えられます。
独身でいることにはメリットもあり、無理をしてまで結婚しなくてはならないというわけではありません。

しかし、独身には特有のリスクがあるため、そのことを考えておくことも大切なのです。
趣味を見つけて人とのつながりを作っておくことや、しっかりとした貯蓄や健康管理を行うことが、リスク管理として重要になるでしょう。

リスクを知って老後に備える独身の方へ

独身の方は、特有のリスクがあるため、その回避方法を知っておくことは重要です。
また、リスクに目を向けることで、老後の生活に不安を感じ始めた独身の方もいるのではないでしょうか。
自分の身に万が一のことがあった時に頼れる人がいない、気軽に頼れるご家族がおらず不安に感じるという方は、サービスを利用することをおすすめします。
様々なサービスを提供する会社や団体がありますが、例えば、身元保証の専門家団体である「身元保証相談士協会」があります。

身元保証相談士協会は、葬儀・供養を希望する通りに執り行ってほしい、高齢者施設への入居を検討している、老後の面倒を見てほしい、などの多様なニーズに応えてくれます。
老後のリスクに備えて不安を払拭したい方は、無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。

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