有料老人ホームを見学する際に注意すべきこと
公開日: 2022年06月02日
更新日: 2022年06月10日
- 介護・高齢者施設
大切なご家族の新しい生活の拠点となる有料老人ホームを身内の方が選ぶ際には、入居される方の立場に立ったお気持ちで見学する必要があります。
入居される方以外の方がご見学される場合、建物の外観や内装がご自身の趣向に合っているか等、“建物そのもの”に目が行きがちです。また、駅近でコンビニが近くにある、最上階の南向きの部屋などといった条件を出される方も少なくありません。
しかしながら実際は、ご見学をされた方がご入居されるわけではありませんので、有料老人ホームを選ぶ際は入居予定者のお気持ちはもちろん、持病や現在の身体状況(車いすが必要、介助が必要など)を把握したうえで、一年を通して行われる生活をシミュレーションしながら検討することが最も重要となります。
こちらでは、残りの人生を楽しく充実したものとするため、有料老人ホームを選ぶ際に注意すべき点をいくつかご紹介いたします。
入居予定者の持病や既往歴に合った往診医(診療科目)があるかどうか
医療体制について入居前に必ず確認します。
最近では、総合内科などといった往診医による定期受診(医療フォロー)が一般的となっており、ひとむかし前に主流であった協力医療機関に施設職員が同行して診察する施設は少なくなっています。
往診医による定期受診において大抵の症状に対するフォローは可能ですが、どうしても専門医に診てもらいたいという方もいらっしゃるかと思います。有料老人ホームによっては、眼科、皮膚科、循環器内科、精神科、心療内科などの定期的フォローがある施設もありますので、そういったご心配のある方は入居前に往診医の科目を確認しておくと良いでしょう。
かかりつけ医などに通院しなければならない場合は、職員が同行してくれるかどうか、同行してくれる場合は、料金が発生するかどうかも併せて確認をします。
また、中には老人ホームにおいてリハビリテーションをご希望される方もいらっしゃいますが、基本的には老人ホームはリハビリ病院ではないため多くの期待はしないようにして下さい。
入居予定者と同程度の介護を受けている入居者の月額利用料金を知る
入居予定者が認知症を患っている場合は、どこまでケアをしてもらえるのか、また料金はどのくらい変わるのか事前に確認する必要があります。
有料老人ホームの料金は、家賃や食費、管理費などといった基本月額料金と介護保険自己負担金や医療費、オムツ、消耗品などといった個別料金の合計金額で構成されています。
個別料金については、介護保険の負担割合やオムツの使用量、光熱費(空調、テレビや冷蔵庫など)によって個人差が生じるため、事前に入居予定者と同程度の介護を受けている入居者の月額利用料金を教えてもらうことをお勧めします。
入居予定者の好みに合ったレクリエーションがあるか
有料老人ホームで適宜開催されるレクリエーションは単に入居者を楽しませるだけでなく、健康促進や認知症予防・進行緩和も目的としています。せっかく入居したのであればご自身の好きなレクリエーションに参加して、同じ趣味を持った仲間と仲良くなるのも充実した生活を送る上で大事なことではないでしょうか。
そのためにもどんなレクリエーションがあって、どのくらいの頻度で開催されるのか、体験程度か本格的か、料金が発生するかどうかなど事前に調べておくと良いでしょう。
その他、施設内の細かな所まで掃除が行き届いているか等、チェック項目を挙げたらキリがありません。
また、気になるかどうかは人それぞれですので、ご見学の際にはぜひとも私どもいきわくの専門家を同席させてください。プロの目でしっかりと精査し、アドバイスさせていただきます。