人と自然が調和して生きられる未来を目指して
公開日: 2024年06月20日
更新日: 2024年06月20日
- くらし全般
生物の多様性を守り、環境全体を保全していく活動を進めている世界自然保護基金ジャパン(以下、WWFジャパン)。森や海、絶滅に瀕している野生動物を守るため、そして地球温暖化から地球を守るために、今私たちにできることはいったい何かを考えていく必要があります。
WWFジャパンではどのような活動をしていますか?
100ヵ国以上で活動している環境保全団体で、1961年に設立されました。人と自然が調和して生きられる未来を目指して、サステナブルな社会の実現を推し進めています。
特に、失われつつある「生物多様性の豊かさの回復」や、地球温暖化防止のための「脱炭素社会の実現に向けた活動」という2つの大きなテーマを掲げて活動を行っています。また私たちは「森林・海洋・淡水・気候変動・野生動物」という5つのテーマを柱に活動していますが、これらは全て関連しているので横軸に生物多様性・金融・食なども含め、それぞれが単体で解決できる問題ではありません。私たちは環境保全団体としては非常に広範な活動をしており、活動の舞台は日本にとどまらないため、地球規模での環境課題の解決に挑戦しています。
WWFの活動は、主に法人や個人の皆様のご支援に支えられていますが、動物などのグッズをオンラインで販売する「パンダショップ」も運営しております。利益の全額が環境保全活動に充てられますので、多くの方にご利用いただいています。
活動の中で大切にしていることを教えてください。
私たちは「地球温暖化を防ぐ」、「持続可能な社会を創る」、「野生生物を守る」、「森や海
を守る」の4つのテーマを柱にして、科学的な知見に基づいた活動を行うとともに、個人、企業、政府、コミュニティとの協働を大切にしています。また、私共は「2030年に生物多様性の回復を目指す」と「2050年に脱炭素社会を実現していく」という大きな2つのゴールを掲げているところです。
人と自然が調和して生きられる未来のため、支援いただいている皆様の思いに応えるため、日々活動に励んでいます。
WWFジャパンの遺贈寄付の活動や取り組みについて教えてください。
WWFジャパンに遺贈寄付をしたいというご意向をいただいている方に、「レガシーサークル」というサークルへの入会を呼びかけています。入会条件は自己申告で遺言書を作成済ということだけで、無料でご参加いただけます。
入会特典として、年4回の会報誌とニュースレターをお送りしています。ニュースレターでは、レガシーサークルにご入会いただいている方々が動物について語り合う場としてご活用いただいている交流会の様子や活動報告を掲載しています。
レガシーサークルにお申込みいただく方のなかで、「動物を守りたい」というお声がとても多く、野生動物を守るためには環境を守らなくてはいけないという意識もすごく高いです。
私たちは、ご逝去後に初めて遺贈先として選んでいただいたことを知り、ご寄付を受け取るだけの関係ではなく、可能であればお元気なうちから、WWFを選んでくださった方々の思いをお伺いし、一緒に活動を見守っていただきたいと思っています。
地球温暖化が深刻な問題となっていますが、日頃私たちが生活していく中で、身近なところでできることはありますか?
まずは知っていただくことだと思います。最近は、気候変動などの環境問題を身をもって実感している方も少なくはないでしょう。その中で、たとえば異常な大雨による洪水や森林火災なども、その原因の根底には環境問題があるということを理解し、危機感を持っていただくことが非常に大切だと感じています。
現在、SDGsでは17の目標を掲げられています。貧困、教育などは一見して環境課題とは関係ないように感じられるかもしれませんが、全ての目標の基盤に自然環境があるのです。
マイボトルやマイバックを持ち歩くことなど一つ一つのアクションはもちろん大切ですが、私たちのような団体を応援していただいたり、知っていただくこと、広めていただくことも大きな力になります。
レガシーサークルのお申込みの際に、希望する使い道についてお伺いしているとのことだったのですが、どのようなお声が多いのでしょうか。
「動物を守りたい」というお声が多いです。ただ、野生動物を守るためにはやはり環境を守らなくてはいけないという意識もすごく高いです。気候変動によっては、例えば氷が張らなくなり、ホッキョクグマが餌のアザラシを捕れないという状況になっていますので、そのような関連性は学ばれているという印象があります。
・最後に読者へメッセージをお願いいたします。
私たちの活動では、寄付してくださっている方6,400名を含む、ご協力いただいているサポーターの方は約5万名おり、サポーター様からの資金は非常に重要で、たくさんの方々に支えていただいています。
野生動物を守るためには森や海などの生息地を守り、持続可能な生産と消費を促していく必要があります。私たちの力ではまだまだ足りない部分もございますので、ぜひ皆様のお力をお借りできますと幸いです。自然環境や動物保護に関する情報の発信にも、より力を入れていきたいと思っております。
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