サ高住に入居を検討しているが身元保証人がいない場合の対処法

公開日: 2025年02月04日

更新日: 2025年02月04日

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  • 身元保証

サービス付き高齢者向け住宅は、「サ高住」「サ付き」などと呼ばれ、ご自宅にお住まいの頃と変わらぬ生活環境を維持したままスタッフによる安否確認などのサービスが受けられるバリアフリー対応の賃貸住宅です。

施設によって費用や特徴等、入居条件はさまざまですが、いずれの施設でも入居時に身元保証人を立てる必要がある場合が多く、「入居したい」と思っても、身元保証人を依頼できる人がいないとお困りになる方が少なくありません。


こちらではサ高住を検討されている方が身元保証人に困った場合にどう対処すべきかご説明いたします。

サ高住への入居をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

身元保証人がいなくても受け入れは可能!?実際にはそうはいかない!

サ高住は、住み慣れたご自宅にいるように生活できるにもかかわらず、もしもの時の安心も得られるといった一石二鳥の住環境であるため年々数が増加しています。

終の棲家として他に勝るものはありませんが、多くのサ高住では入居時に身元引受人を立てる必要があります。


ただし、身元保証人を立てなくても入居できるサ高住は存在します。

厚生労働省が、「都道府県の指定を受けている施設は、身元保証人がいないことを理由に施設入居拒否することはできない」と定めているからです。

とはいえ、全国有料老人ホーム協会によると、老人ホーム全体の80%以上が「入居時に第三者の身元保証を立てる必要がある」と回答しています。

このことから、身元保証人がいないと入居できる施設の選択肢がぐんと減ってしまうということが分かります。

身近な方に身元保証人を依頼できれば問題はないのですが、誰しもが容易に身元保証人を頼めるとは限りません。 では、身元保証人が見つからない場合はどうしたらよいのでしょうか。

身元保証人・身元引受人サービスを扱う団体に頼る

身近に頼れる人がいない方や家族には頼れないという方にとって「身元保証人」問題は深刻です。

とはいえ、日常生活におけるありふれた問題からサ高住への入居といった問題に際し、すぐに助けてくれる第三者を探すことは容易なことではありません。

このような場合、必要なサポートを確実に提供してくれる身元保証人・身元引受人サービスを扱う団体に頼るという選択肢があります。

身元保証人・身元引受人が不要な介護施設を探す

先ほど少し触れましたが、身元保証人がいない場合でも入居可能なサ高住は存在します。

全国に約1万3,000件ある老人ホームのうち、約1割は身元保証人がいなくても入居できます。 ただし、身元保証人のいない方が入居できるサ高住は、条件付きの場合も多いため必ず入居できるわけではないと心得ておきましょう。

成年後見制度は身元保証人にはなれないので注意する

後見人と身元保証人は依頼者の代わりという部分では似ていますが、その役割は似て非なるものです。

成年後見制度は、認知症や精神的な障がいのある方が判断能力の程度によって利用できる制度ですが、後見人等は身元保証人を引き受けることはできません。

なぜなら、身元保証人に求められる役割と後見人等の役割が利益相反となる場合や、そもそも権利がないことが多いからです。

身元保証人に求められる役割と後見人等の役割

【身元保証人に求められる役割①】利用料の支払いおよびその保証

⇒【後見人等】本人の財産管理を行う立場の後見人等が保証人となると、本人と後見人等との間で利益相反となります

【身元保証人に求められる役割②】手術などといった医療措置に対する医療同意

⇒【後見人等】後見人等に医療同意権はありません

【身元保証人に求められる役割③】本人死亡時の遺体引取りや部屋の退去手続、等

⇒【後見人等】本人が死亡した時点で後見人等の職務は終了します

高齢者家賃債務保証制度の活用を検討する

高齢者家賃債務保証制度とは、高齢者住宅財団が高齢者世帯に対して賃貸住宅への入居を支援する制度です。 高齢者住宅財団が連帯保証人の役割を担うことで、高齢者の賃貸住宅への入居時の家賃債務を保証します。

身元保証人・引受人・連帯保証人・成年後見人、それぞれの違いについて知ろう

サ高住を検討する場合に目にすることの多い「身元保証人引受人連帯保証人成年後見人」ですが、むろんそれぞれの役割は異なります。 各々どのような役割があるのか理解してからサ高住を検討するとよいでしょう。

身元保証人

身元保証人は、介護施設へ入居する際や病院に入院される際に依頼者の身元を保証する人のことをいいます。 身元保証人には明確な役割はなく、支払い保証、ケアプランの同意、医療行為の同意など多岐にわたります。

身元引受人

身元引受人は、亡くなった後のご遺体の引き受けの役割を指す場合が多いようです。

連帯保証人

連帯保証人は、主債務者である契約者がお金を払えなくなった際に、代わりに返済する義務が生じる人です。

成年後見人

成年後見人は、認知症や精神的な障がいのある方が判断能力の程度によって利用できる制度です。

サ高住における身元保証人・引受人の条件と役割

身元保証人の条件に明確な法律はありませんが、サ高住では、依頼者が月額費用の支払いが滞った際に債務履行を負う、入居者の死亡時の身柄引き取り未払債務の清算などといった役割が求められています。 身元保証人の役割には重責なものが多く「希望するサ高住に空きがでたからとりあえず身元保証人欄に名前を書いてほしい」などとその後の役割について考えずに安易に身元保証人を依頼することはやめましょう。
以下において身元保証人にはどのような役割が求められるのか具体的にご紹介します。

緊急時の窓口対応

入居者同士のトラブル対応など、施設側との連絡調整窓口の役割

料金滞納時の支払い

賃料やその他支払いが滞ったときの支払い義務

入院手続きや治療の意思決定

病気や事故等が発生した際の緊急時対応や、入居者が治療を受ける際の本人に代わる治療方針の判断および入院手続きなど

死亡時の手続き

依頼者が亡くなった際の遺体の身元引受けや、遺留金品の引き取り

身元保証人・引受人は責任重大!身元保証人を頼める団体に依頼しましょう

身寄りがないという方に限らず、核家族化が進んだ昨今では、ご家族がいても頼ることができないという方が増えています。

このような方々がサ高住を利用したいとなった際に、多くの場合において、「身元保証人」問題が発生します。

このような時代背景を受け、最近では民間団体による身元保証を行う会社が増えています。

安心した老後生活を送るためにも、入院時の身元保証から、頭金の支払い、ご遺体の引受けなど、あらゆる場面でサポートをしてくれる団体を賢く選びましょう。

なお、2024年6月より、「身元保証等サービス」、「死後事務サービス」、「日常生活支援サービス」等を利用される方々の事業者判断の目安となり得る「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」が政府より公表されていますので、こういったものも活用するとよいでしょう。

身元保証会社が増えたとはいえ、身元保証の仕組みやサービス内容に明確な基準がないため、それぞれの団体でサービス内容や約束は異なります。

ご自身のご希望をきちんと整理したうえでサービス内容を確認し、比較検討を行い納得してから契約するようにしましょう。

サ高住に入居したいが、身元保証人を頼める人がいないという方は身元保証を行う会社や団体に頼ることをおすすめします。

身元保証相談士協会」では、サ高住への入居時や病院への入院の際に、ご本人の身元引受人・連帯保証人として署名致します。

また、サ高住の入居中は、日常における事務・支払いの代行、財産管理業務、依頼者に何かあった際の駆付け対応、病状説明の立ち会いや事前の話し合いに基づく医療方針の決定などといった医師対応を行います。

依頼者がお亡くなりになった後は、葬儀・供養手配や、行政手続き、光熱費といった身の回りの解約手続き等の死後事務手続きまでしっかりと対応させていただきます。

身元保証人問題にお困りの方はぜひ一度、「身元保証相談士協会」へのご依頼をご検討ください。

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