終活に役立つ!エンディングノートの正しい書き方・注意点を徹底解説

公開日: 2022年02月02日

更新日: 2022年05月20日

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終活のために、エンディングノートを書く人が増えています。
エンディングノートとは、どのようなものでしょうか。 ここでは、エンディングノートとは何か、その目的や形式について説明します。

また、エンディングノートに盛り込むべき内容やその書き方について詳しく見ていきましょう。
更に、エンディングノートを用意する人が注意すべき点についても確認していきます。

エンディングノートとは?

エンディングノートは、別名「終活ノート」とも呼ばれます。
自分の人生の終わりを見据えて、その準備のために書くノートのことです。 終活というと、中高年の人を想像しがちですが、人間はいつ亡くなるか分かりません。 中には、30代や40代でエンディングノートを書く人もいます。

また、終活には、自分の死後、子供が困らないように用意するというイメージもありますが、実は今後の人生を有意義に過ごすためのものでもあります。
エンディングノートを書く作業をすることで、自分のこれまでの人生を振り返り、現状を把握できるので、目標なども立てやすくなるのです。

エンディングノートは書店で販売されていますが、ダイソーのような100円均一のお店でもみかけます。
また、市販のノートを利用して手作りする人、パソコンやスマホで自作する人もいます。 ネット上に公開されている、エクセルなどのテンプレートを利用するのもよいでしょう。

エンディングノートに書く内容

自分自身について

まずは自分の住所氏名や、生年月日など基本情報を書いておく必要があります。 死後、エンディングノートを発見した人が、誰のものかわからないと困るからです。

また、本籍地も書いておくと、相続などの手続きの際に役立ちます。 その他、必要と思われる個人情報をまとめておきましょう。 例えば、パソコンやスマホのパスワードを記載しておくと、いざという時に必要な情報を取り出すことができます。

経歴や趣味・特技、資格なども書き出しておくと自分自身を振り返ることに役立ち、読む人にも「どんな人だったのか」が伝わりますね。

相続財産について

必ず書いておきたいものは、自分の財産についてです。 相続をする人が困らないように、整理して書き留めておきましょう。 銀行の口座番号と現在の預貯金額、通帳や印鑑の保管場所をまとめて書きます。
ネットバンキングや暗号通貨の所有があるなら、その内容やアクセスの仕方も記載しておきましょう。

投資している場合は、証券会社の名前と内容、不動産や生命保険についても忘れずに。 もしローンなどの借金が残っているなら、それも書いておくことが大切です。

医療・介護について

将来、介護が必要になった時、自分の健康にかかわる情報を書いておくと家族が助かります。 持病やアレルギー、常備薬、かかりつけ医などについて、記載しておきましょう。

また、認知症で判断能力がなくなった場合や意識がなくなった時に備えて、治療法の希望を書いておくこともできます。
例えば、胃ろうを望むか、人工呼吸器をつけるか等、どの程度の延命治療を希望するか考えて記載しておきましょう。 その他、臓器提供・献体の希望について書いておく人もいます。

葬儀・納骨について

自分がどのような葬儀や供養を希望するかということも、書いておきましょう。 葬儀の形式について希望を書いておくと、いざという時に家族が迷わずにすみます。
例えば、家族葬にしたいという希望や、流したい音楽・挨拶の文面などを記載しておくこともできますね。 

自分の宗教や菩提寺についても書いておきましょう。 生前に葬儀社と契約しているなら、そのことも記載しておきます。 お墓のある場所や埋葬の形式(散骨してもらいたい等)も書いておくとよいですね。
この機会に、自分がどのように見送ってもらいたいのか考えておきましょう。

ペットについて

もしもペットを飼っているのであれば、自分の死後、ペットを誰に任せるのかということも心配です。
ペットを安心して任せられる人を探しておき、いざという時にはこの人に連絡してほしいということをエンディングノートにも書いておきましょう。
ペットを任せる人のためには、ペットの情報も記録しておくことが必要です。 例えば、名前や年齢に加えて、好きなフードや苦手なこと、健康上の注意点、かかりつけの動物病院なども書いておきましょう。

連絡先

エンディングノートには、自分の家族、友人、勤務先の連絡先をまとめて記載しておきましょう。
何かあった時や、亡くなった際に連絡がとりやすくなるからです。 氏名や住所、電話番号、メールアドレス、続柄などをまとめておきます。

また、特に亡くなった時に訃報を知らせるべき人がわかるようにしておきましょう。
葬儀に来てもらいたい人、喪中はがきでお知らせすればよい人など、リストを作っておくと遺族が助かります。

ご家族へのメッセージ

エンディングノートには、家族のためにメッセージも書いておきたいものです。 自分以外がエンディングノートを見るのは、誰でどんな時なのか想像してみましょう。
自分が病気で倒れた時、介護が必要な体になった時、そして亡くなった時。 家族が、様々な面倒をみてくれることになるかもしれません。
そのことへの感謝の思いを書いておきましょう。
このメッセージを書いておくことで、日ごろ面と向かっては言えないような家族への思いを伝えられます。

エンディングノートに関する注意点

定期的に見直す

エンディングノートを書いた後は、定期的に見直しが必要です。 書いた後にも、自分の状況は変わっていくものなので、一度書いただけで終わらないようにしましょう。
例えば、身体の状況や通院する病院が変わることもあるかもしれません。 いざという時の治療方針や葬儀のやりかたについては、ご自身の希望が変わることもありますね。
何かが変わった時に、毎回修正する方法もありますが、一年に一度くらいは全体を読み直してみたいもの。 誕生日など、節目となる日に見直しをすると決めている人もいます。

時々読み返してみることで、自分自身を振り返り、今後の生活について考えるきっかけにもなるでしょう。 老後に備えて準備しておくべきことや、人生の中でやり残したことに気が付くかもしれません。

必要に応じて遺言書も書く

人によっては、エンディングノートだけでなく遺言書を残す必要があります。 エンディングノートには法的拘束力がないので、記載したことを遺族がその通りにやってくれるとは限らないからです。
例えば、相続については自分の好きな人に好きなだけ遺産を渡したいと思っても、難しいことがあります。 遺言書がないと、遺族の間で争いになる場合もあるのです。
そうならないためには、遺言書を作成しておき、そのことをエンディングノートに記載しておくとよいでしょう。

法的に有効な遺言書の作成には一定の決まり事があるので、法的な知識に自信がない人は、弁護士や司法書士などに相談することも必要です。
なお、葬儀の方法については遺言書に記載しても法的な効力がありません。 遺言書で必ず実現できる事柄には限りがあるので、確認が必要です。

保管場所に気をつける

エンディングノートには重要な事項が書かれているので、保管場所には注意しましょう。
財産のありかや個人的な情報を、他人に見られては困りますね。 その一方で、いざという時に家族に見てもらえないようでは困ります。
エンディングノートの保管場所は、信頼のできる家族に知らせておきましょう。 かといって、亡くなるまでは家族に見られたくないという人もいるかもしれません。

「家族に送る言葉」など気恥ずかしくて、生前は伏せておきたいところですね。 医療・介護関係を記載したノートを、死後の手続き関係のノートとは別に用意して、事前に家族に渡しておく方法もあります。
また、特に大事な部分はパソコンなどにファイルの形で残しておき、アクセス方法のみ教えておくこともできますね。
工夫をして、「他人には見られない」「いざという時にはすぐに見てもらえる」という保管方法を考えましょう。

エンディングノートは書き方・保管方法等に注意して有効活用を

エンディングノートは書き方次第では、死後だけでなく老後の生活にも役立つものです。
また自分が亡くなった後、エンディングノートがあれば様々な場面で家族も助かることでしょう。

ただし、書き方や保管方法によっては有効活用してもらえないこともあります。 エンディングノートは、いざという時きちんと役立つように、よく考えて準備することが大切です。

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